【残存者利益】キツイ仕事ほど、続けたというだけで評価される?
残存者利益という言葉があります。
残存者利益 を調べると、
過当競争や収縮傾向にある市場において、競争相手が撤退したあと、生き残った企業のみが市場を独占することで得られる利益。
とあります。
私の会社は、社員の離職率はどちらかというと低い方なのですが、
配属された若手社員が、辞めたり、休職したりしてしまう部署がありました。
そこは、とにかく仕事がキツくて、寝れないぐらい働かされるということで、誰も行きたがらないところだったのですが、
そこで、5年ぐらい、続けられた人がいたんですよね。
みんな、その人のことを、「すごいすごい」といって、すごく評価しています。
相当、難易度の高い仕事だろうなと、ずっと思っていましたが、いまは、
労働時間が長すぎるのはよくないということで、人を増やしましたので、
仕事の大変さというのも、かなり和らいだみたいです。
で、そこの仕事をしている人に話を聞くことがあって、
具体的にどんなことをしているのか?ということを教えてもらいました。
すると、別に、難易度としては、社内の他の仕事のほうが、
難しい仕事もあるみたいでした。
ただ、家に帰れないぐらい忙しいので、大変なんですけどね。
大変な仕事って、「続けられた」というだけで、価値があるんだろうな、と思います。
例えば、
以前、日経ウーマンの記事で、証券会社から生命保険に転職して年収が1000万円になった女性が掲載されていました。
証券会社は仕事がキツイことで有名です。
仕事がキツイ分、やめていく人が多かったらしいです。
転職で年収が1000万円を越えた彼女は、成績はよくないけど、そこで18年くらい、耐えて働いていたそうです。
それで、試しに転職エージェントに登録してみたら、
自分のような、「キツイ業界で長く耐えた&女性の人材」というのがほとんどおらず、
希少価値が高いということに気がついたそうです。
もといた会社では、社歴が長いだけで、あまり目立つ成果がなかったから、年収はそこまで高くなかったけど、
転職市場では、そういう人材が足りなかったことで、転職で大幅に年収が上がったようです。
これって、残存者利益っていえるのではないかな?と思います。
それだけキツい仕事に耐えられるというのは、並大抵のことではないですし、
凄いことだなと思いますが、
「耐える」って、それだけで価値があるのかもしれませんね。
キツい職場ほど、みんな辞めていくはずですから、
「耐える」だけで、自分の価値が上がっていくって、すごいことですね。
会社に不利益をもたらすとかだと、強制的に排除されそうな気もしますが、
目立つ成果がなくても、続けることで、いつか評価される可能性はありますよね。
人生、受け身はよくないといいますが、
やりたいことがとくになければ、今の仕事がちょっとキツかったり、つまらなくても、
なんとか耐えるというのもありだと思います。